【パート勤務】3年半勤めた写真プリント店を退職しました

こんにちは、やなさんです。

2015年初頭からパートタイマーとして勤めていた、某写真プリント販売店をこのたび6月いっぱいで退職いたしました。あいにくエンジニアではないですが、せっかくなので念願の(?)退職エントリを書こうと思います。

よろしければお付き合いくださいませ。

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この仕事に就いたわけ

ずばり結婚でした。

前職は北海道の地元で、写真館に併設されたフォトラボのアルバイトをしていました。結婚を機に関東に移ることとなり、前職で得たスキルを活かせる同じような仕事の求人を探すことに。本当はデスクワークでの写真に関する業務がよかったのですが、あいにくそのような仕事が見つからず(今思えばあったと思いますが当時は見つけられず)、ぱっと目に入った接客販売業の写真プリント店の求人に応募しました。

応募の理由としては、写真プリントに関する自分のスキルが活かせそうだということ、接客は未経験ではあったものの基本的には作って渡すだけだろうし、とりあえずチャレンジしてみようということでした。

そして当時の店長と面接。自分のできることを紙にまとめたものも持参し見ていただいたところ「これなら即戦力になりそうだね」ということで晴れて採用されました。

写真プリント販売店とは

ところで写真プリント販売店ってみなさん想像つきますか?

私は正直ここで働くまでよく分かっていませんでした。大手チェーンでいえばいわゆる「カメラのキ○ムラ」とか「パレット○ラザ」「5○ステーション」とかその辺です。後はヨドバシなど家電量販店にも小規模ですが有人のプリント販売コーナーがありますね。

私の職場も先に挙げた大手チェーンの中の一店舗です。基本的なサービスは現像・プリント・証明写真ですね。他にもフィルムカメラの販売やアルバム・フレームなど商品の取り扱いもしています。

写真と時代の流れ

ところで現在、写真プリント業界は縮小の一途をたどっています。理由はお分かりかと思いますが写真のデジタル化。デジタルカメラが普及する以前、人々はフィルムカメラで写真を撮り、それを見るためには必ず現像プロセスが必要でした。現像は薬品を使う専門的な処理であるため、写真屋は街になくてはならない存在でした。しかし、2000年代後半からデジカメが普及したおかげで現像は必要なくなり写真バブルが崩壊。写真屋にとって一番の稼ぎ頭であったフィルムはどんどん衰退していきます。そして現在、人々はスマホで写真を撮りSNSで共有・閲覧することが可能になったため、プリントサービスでさえもはや需要がなくなりつつあります。

すると、この業界は生き残りをかけて別の商機を見出します。写真サービスの多様化です。フォトブックを作ってもらったり、ファブリック製品へのプリント、マグカップや缶バッチなどグッズへのプリントするなど写真の価値ををプリント以外で感じてもらうような動きになっていきました。他にもビデオのダビングサービスにも注力していたり、子供のお名前シールサービス、腕時計の電池交換の窓口になったりと、写真以外のサービスにも注力するようになってきます。

写真のグッズ化、サービスの多様化はこの業界が生き残るためには必要な流れだと思いますが、いかんせんスタッフの覚えるオペレーションは膨大となり、新人はこれを全て把握していないといけないのでとても大変です。あまりに色々なサービスを行うのでお客さんもどんなお店かよくわからず「シャチハタ作れますか?」とか「鍵作れますか?」なんて聞いてくる人もいる、なんでも屋に近いのが写真プリント店の現状です。

必要とされる知識の幅が広い

写真プリント店では実にさまざまな知識が必要となります。

まずは写真に関する知識が必要です。プリントサイズを覚える、適切な濃度・カラーバランスの感覚を身につける、フォトラボ機や現像機の使い方を覚えるといった内部の基本的な業務知識以外にも、カメラの知識も多少は身につけておく必要があります。何故ならばお客様は全ての店員を「カメラが詳しい人」と認知しているからです。ご年配のお客様が「これあと何枚取れるの?」とデジカメを持ってきます(画面に書いてある)。「カメラ壊れたんだけど!」とバッテリーを見たら反対向きに刺さっていたり、単に充電という仕組みを知らなかったり、他にも携帯電話の使い方まで聞いてくる方もいらっしゃいます。この辺は単純に接客業がやりたくて働きにくるパートさんが一番苦労するところです…。私の場合はもともとカメラが好きだったこと、機械に強かったこと、写真館に勤めていたことで知識があったので特に問題はありませんでした。

後は前述の通り、現代の写真プリント店はお客様がスマホでデータを持ってきます。それを店頭受付機というパソコンに繋げて写真を読み込み、プリントしたいものを選んでもらう流れです。お客様のみんながみんなスマホを問題なく使えれば良いのですが「ラインするために持ってる」「全然使い方がわからないのよねぇ」「カメラで使うんだけどどうやって見るんだかわからん」などほとんどの方がIT機器ビギナーです。特にご年配の方が多いので、中にはUSBを差し込むことすらよくわかっていない方もいらっしゃいます。そういった方には繋ぎ方から受付機の使い方からサポートしなければならず、ある程度スマホやIT機器を扱う知識がないと大変です。

特に最近多いのはAndroid端末とPCの接続問題、勝手にクラウドに保存されていて写真が端末に保存できていない問題、などのトラブルが多いです。もちろんお客様に説明・対応をお願いしても「?」なのでこちらでできる限りを尽くさないといけないわけです。

他にも各オペレーションはパソコンを使用するのでパソコンの基礎ができていることが望ましく、フォトショを使った簡単な写真の修正も行い、アルバムやフレームの販売においてはある程度色彩や写真の構図などの知識などがあるとお客様に説得力ができたり、証明写真を撮るための撮影スキルが求められたり…。

とにかく覚えることが多く、新人さんが来るたびにいつも大変で申し訳ないなぁ、こんなにいろんなことがあると嫌にならないかなぁと心配になるくらいの量でした。もちろん全て覚えてもらうように店長や既存のスタッフは力を尽くしていますが、それでも大変だと思います。

安く消耗される店員たち

さて、長々と前置きを書きましたが、それなりに得意なことで頑張れていたはずなのにどうして退職に至ったのか。

答えは接客に対する疲れ期待される業務内容と賃金の釣り合わなさを感じたからです。

接客に疲れた

私の所属していたチェーン店は平均客数や売上にもよりますが基本的にはワンオペでの店番になります。その状況でお客様へ機械の操作サポートをしたり、業務を間違いなくこなしていくのは非常に忙しく大変でした。

例えば受付機の使い方がわからず教えて欲しいお客様と、証明写真を急いで撮って欲しいお客様と、写真を受け取りにきたお客様が同時に押し寄せて来る。そんな状況が多々あります。そのたびに全てのお客様に「ただいまスタッフが一人しかおらず申し訳ございません、順番に承りますのでお待ちください」と詫びながら順番をつけて注文をこなして行きます。

ほとんどのお客様は穏やかに待っていてくださいますが、たまに「そんな事情は知らん!さっさとやれ!待たせるな!」というお客様がいらっしゃいます。100人お客様がいらっしゃって良心的な方が99人いても、たった1人にそう怒鳴られてしまうとその瞬間豆腐メンタルの崩壊です。

他にもメニューに存在しないサービスを要求をされ、できないと断ると強い口調で文句を言われる。サービスの金額にケチをつけられる(これはしょっちゅうですね…)。他にも色々と嫌だなぁという思いが積み重なった結果、接客に疲れを感じるようになりました。

そして今年の初め、何人かのクレーマーさん対応が重なる事故のような出来事がありました。連日のようにキツイ態度や言葉を目の当たりにして、それが接客に対する疲労感のピークで退職の引き金になったんだと思います。

文字に起こすと大したことじゃないように思いますが、私の性格上どうも怒鳴られたり予想していないことを言われると頭がパニックになってしまうようで、結構しんどかったなぁと思います。

もちろん、良いお客様にも恵まれました。新人の頃からできる限り親切に明るくハキハキと接客することをモットーとしていたので、おかげさまで私を頼ってくださるお客様も多くいらっしゃいました。北海道生まれを売りにしてお客様と会話が弾むことも多く、それで私を覚えてもらったりと接客を楽しんでいたことも事実です。私が4年間、辛いことがあっても頑張って来られたのは間違いなく私を認知してくれていたお客様のおかげです!

期待される業務内容と賃金の釣り合わなさ

前述の通り写真プリント店は幅広い知識が必要であり、かつ写真や機械に関する専門的な知識も求められます。ですが、パート・アルバイトの時給は最低賃金レベル。社員さんもかなり安月給だと聞きました。こんなに色々なことを覚えて、スキルを身につけて、こなしているのに時給の上がり幅も少ない…。

接客というスキルに関しても、もっと評価されるべきではないでしょうか。例えばスーパーのレジ打ちのような単純な接客業は別のカテゴリになると思いますが、お客様と対話して物を売る接客は一つのスキルだと思います。スムーズな対話ってなかなか難しいですし、ましてや対話の相手は知らない人です。そんなコミュニケーション能力は価値ある技能の一つでしょう。なので、そのスキルが安く消費されるのはすごくもったいなく感じてしまいます。

あとは以前Twitterでよく話題になっていましたがフォトショが使えるなら無償でチラシ作ってよ!という問題。私もフォトショが使えるのでうっかりPOPを作ってしまい、それが偉い人の目にとまり…それからはよくPOPの依頼を受けるようになりました。作ることは嫌いではありませんが、結局そこに+αの価値を見出されることはなく、報酬が出る訳でもありませんでした。結果、このまま安くスキルを消耗されてしまうのは怖いし勿体無いと思い、それならばと自分のスキルに価値を持たせてくれるような他の仕事を探すようになりました。

そんなこんなで、自分の知識やスキルにはもっと価値があり、それに見合った職場で働きたい!心身共ににもう少し穏やかな場所で働きたい!という思いが積もりに積もった結果、写真店は辞めて、もっと良い環境で働ける職場を探そうという気持ちに繋がったのです。

おわりに

現在は写真プリント店を退職し小さなWEBデザイン会社でアルバイトとして働いています。

まだ時給はほとんど変わらないですが、スキル次第で今よりもっと伸びる可能性があるそうなのでとても頑張り甲斐があります。知らないことでも覚える気さえあれば親切に教えてくださるし、やってみたいという気持ちを尊重してチャレンジさせてくれる良い会社だと思います。

また、写真プリント店はワンオペのため休憩もなくトイレにもいけず、ずっと立ちっぱなし・ドアのない吹きっさらしの過酷な環境でしたが、今はそういった不自由が全くないのでとてもありがたいです。まだまだ未熟ですが頑張ってスキルアップをしていきたいと思います。

ここまで思っていたことを色々と書きましたが、写真店では接客というスキルを磨かせてくださった環境に大変感謝しています。また4年もいるとバイトリーダー的な立ち位置にもなってきて他のスタッフさんをどう動かすか、マネジメントのような業務も学ばせていただきました。お店の展開に関しても自分たちで考えて作り上げる部分が多々ありVMDについても勉強になりました。言葉遣いも「かしこまりました」「ご承知おきください」「さようでございますか」「誠に申し訳ございません」がスラスラ出てくるようになりました。恵まれた環境にいたことは間違いありません。

どこに行っても日々勉強、学ぶことが多いのはとてもありがたいことです。ただし私たち人間は働くために生きている訳ではないので、ほどほどに楽しく働ける環境を探していくことが大事だとと改めて思いました。

おしまい!

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